本新学術研究の研究者をコアメンバーとする国際研究チームは、木星のような巨大惑星が今まさに生まれつつある証拠を、すばる望遠鏡と新たな観測装置との組み合わせによる観測で、初めて捉えました。このような若い巨大惑星が、主星から遠く離れた場所で捉えられたことは、惑星形成の理論に大きなインパクトを与える知見です。
この研究成果は、Currie et al. “Images of embedded Jovian planet formation at a wide separation around AB Aurigae”として、英国の天文学専門誌『ネイチャー・アストロノミー』に2022年4月4日付で掲載されました。
詳しい解説は、 国立天文台、すばる望遠鏡のホームページをご覧ください。
https://www.nao.ac.jp/news/science/2022/20220405-subaru.html
https://subarutelescope.org/jp/results/2022/04/04/3038.html
図:すばる望遠鏡によるぎょしゃ座AB星の赤外線画像。すばる望遠鏡などの観測から、これまで知られていた渦巻き構造を伴った原始惑星系円盤だけでなく、今回新たに発見された原始惑星がはっきりと見えています。主星はこの円盤の中心(★印)の位置にありますが、観測装置によって隠されています。中心付近の楕円(破線)は、太陽系の海王星の軌道(半径が地球-太陽間の距離の約30倍)に相当します。(クレジット:T. Currie/Subaru Telescope)