円盤観測(B02)
多様な星形成環境下における原始惑星系円盤の観測
本計画研究では,惑星系の母胎である原始惑星系円盤の観測を通じて系外惑星の多様性の起源を明かし,『惑星形成の包括的理解』と『銀河系の進化史から捉えた太陽系の位置付け』を明らかにすることを目指します。そのために,(1) 幅広い進化段階の若い星に付随する円盤のダスト・ガス高解像度 ALMA 観測,(2) 円盤内の水蒸気および氷の観測を通じた「水」の振る舞いの全容解明,(3) 初期物質組成や周辺環境に幅がある星団の多波長サーベイ 観測,以上 3 つの方法を組み合わせた研究活動を推進します。
研究方法と目標
- 原始星を含む幅広い進化段階の天体に対して ALMA による円盤高解像度観測を展開し,微惑星集積による惑星形成に加え,円盤の自己重力不安定性を含む多様な惑星形成過程を明らかにする。
- ALMAを用いた水蒸気放射観測と赤外線でのH2O氷フィーチャー観測を連携させる。その解釈のために円盤物理化学モデルを構築する。ダスト成長,水惑星誕生の鍵であるH2Oの振る舞いを解明する。
- 京大せいめい望遠鏡の新装置を中心に,星団観測を展開する。とりわけ,遠方にある星団中の円盤統計を得て,惑星形成過程の環境依存性(金属量・輻射場など)を解明する。
メンバー(2020年7月時点)
研究代表者
研究分担者
研究協力者
- 伊藤洋一(兵庫県立大学)
- 大橋永芳(国立天文台)
- 深川美里(国立天文台)
- 泉奈都子(ASIAA)
- 塚越 崇(足利大学)
- キム ソンジョン(北京清華大学)
連携研究者
- 博士研究員 金川和弘 (茨城大学)
- 博士研究員 水木敏幸 (茨城大学)