星団観測(B01)

巨大分子雲における星団形成機構の解明

大小ミリ波・サブミリ波望遠鏡を駆使することにより、星間分子雲の詳細な物理状態を導出し、そこで形成される星団や星、惑星の形成初期条件を探ります。宇宙の進化とともに増加する重元素量を環境の指標とし、重元素量がそれぞれ異なる、銀河系天の川、大マゼラン雲、小マゼラン雲をターゲットとすることにより、宇宙の進化に伴う星団・星形成の初期条件を調べます。本研究では、1.85m電波望遠鏡を南米チリの標高2,500mサイトに移設し、広帯域電波分光システムを開発・搭載することにより、それぞれの天体の広域・高感度観測を実現します。また、TAO/MIMIZUKUによる中間赤外線測光観測により、分子雲に深く埋もれた形成されたばかりの原始星団の詳細観測を行います。分子雲観測との比較により、星団形成の規模の決定要因を探ります。

研究内容

1.85m電波望遠鏡のチリへの移設と広帯域化

1.85m鏡での巨大分子雲観測

複数輝線で温度・密度を導出

大阪府立大1.85m鏡南米・チリに移設し、開発した超広帯域受信機により、銀河面・マゼラン雲に分布する巨大分子雲の物理的性質を徹底的に明らかに

 

様々な電波望遠鏡で広大な空間・密度範囲をカバー

同じ実空間分解能での比較

様々な環境下(重元素量・星間輻射場: 銀河系・マゼラン雲)において、巨大分子雲全体から分子雲コアを経て個々の星形成に至るまで、広大な空間・密度範囲で詳細に解明

TAO MIMIZUKUのアップデート

TAO MIMIZUKU

TAOでの中間赤外線観測により、深く埋もれた原始星団の詳細を明らかに

理論研究との連携

A01と連携して、様々な環境下における星形成機構・初期条件を解明

メンバー (2020年7月時点)

研究代表者

研究分担者

  • 宮田隆志 (東京大学)
  • ゴンサレス・アルバロ (国立天文台)
  • 村岡和幸 (大阪府立大学)
  • 井上剛志 (名古屋大学)
  • 富田賢吾 (大阪大学)
  • 立原研悟 (名古屋大学)

研究協力者

  • 前澤裕之 (大阪府立大学)
  • 河村晶子 (国立天文台)
  • 鳥居和史 (国立天文台)
  • 佐野栄俊 (名古屋大学)
  • 井口 聖 (国立天文台)
  • 浅山信一郎 (国立天文台)
  • 小嶋崇文 (国立天文台)
  • 廿日出文洋 (東京大学)

連携研究者

  • 博士研究員 西村淳 (大阪府立大学)
  • 博士研究員 藤田真司 (大阪府立大学)

研究内容一覧

星形成論(A01)惑星形成論(A02)大気形成論(A03)星団観測(B01)円盤観測(B02)惑星観測(B03)